最高裁判所第二小法廷 昭和27(オ)689 判決
主 文
原判決中、上告人等敗訴の部分を破棄する。
本件を東京高等裁判所に差戻す。
理 由
上告人等訴訟代理人伊藤敬寿、同松本嘉市の上告理由は末尾添付のとおりである。
上告理由第二点(その上段の論旨)について。
原判決は上告人等に対し被上告人の蒙つた家賃相当額の損害金として昭和二四年
一〇月四日以降同二五年一〇月一六日まで一箇月金六百七十五円の割合による金員
の支払を命ずるにつき、「その損害額は通常家屋の相当賃料額に該るものと解すべ
きであり、被控訴人が右賃料相当額として主張する月額六百七十五円は、右家屋の
前記売買額に照して相当であると認める(右家屋は前述のとおり店舖であるから地
代家賃統制令の適用を除外される)から控訴人A1、同A2は連帯して被控訴人に
対し昭和二十四年十月四日以降昭和二十五年十月十六日まで一箇月金六百七十五円
の割合による損害金を支払うべき義務のあること明かである」と判示している。
按ずるに、昭和二五年七月一一日政令第二二五号地代家賃統制令中改正(施行同
日)までの同令によれば、国または都道府県が貸主である借地または借家を除き、
一般の借地借家、殊に借家の店舗についても同令の適用のあつたことが明らかであ
る(店舗につき特則が設けられたのは前示改正以後である)。しからば原判決が昭
和二五年七月一一日前における本件家屋の賃料相当額の損害額を認定するにつき本
件家屋は店舗であるから地代家賃統制令の適用がないものと判示し、その前提の下
に損害金の支払を命じているのは結局適用すべき法令を適用せずまたは法令の適用
を誤つた違法があるものというべきであつて、原判決はこの点において既に破棄を
免れない。論旨は理由がある。
よつて爾余の論点に対する判断を省略し、民訴四〇七条により裁判官全員一致の
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意見によつて主文のとおり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
裁判長裁判官霜山精一は退官につき署名押印することができない。
裁判官 栗 山 茂
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